まるむし女房のブログ

基本、ボンヤリしています

出逢えた歌

父親は若いころ職場でバンドを組んでいた

組んでいたというか、大人数のジャズバンドに入っていたらしい

そういや何を担当していたのか 家にはピアノはあるけど多分父親は触ったことはない 他に楽器もない

訊いてみるとサックスだという

吹けることに驚きだったが、入ってから教わっていたようだ

私は中学と高校の途中まで吹奏楽部でサックス吹いていたんだし、その時言ってくれよ!

まだ釧路が華やかだったころ、指導してくれる方がキャバレー(【月世界】というキャバレー 名前だけは知ってる)で演奏する時に入らせてもらったりしたそうだ

なんだか、ワクワクする話だった

ちなみに父親在籍のバンドのウデは母親曰く「穴があったら入りたい」

 

音楽は好きな人だと思うけど、家で音楽鑑賞をしていた記憶はない

テキトーな歌を歌って母親に文句を言われてたりはするが

ここに載っている【宴】を持っていたけど、レコードはそれほど持ってはいなかった

脚付きの家電は可愛い

好きな歌手も聞いたことがない

越路吹雪のカセットテープを持っていたので、恐らく好きだったんだとは思う

テレビの下の台の中にはカチッとしたカバン型のケースが入っていて、数本のテープが収められていた

家の建て替えに伴っていろいろ処分してしまったけど、テープは私が取っておいたんだったか (全部ではないと思う そういや、どうしたんだったかな)

タイトルが書かれていない、リーダーテープが切れてしまったものが1本

幸い磁気部分は何ともなさそうだったので分解して直した

再生してみると

・一人の手

・教訓Ⅰ(加川良

・チューリップのアップリケ(岡林信康

・5年ぶり(岡林信康

・帰ってきたヨッパライ(ザ・フォーククルセダース)

・遠い世界に(五つの赤い風船

・ほんとだよ(遠藤賢司

・夜が明けたら(浅川マキ)

・南の島のカメハメハ大王

ラジオから録ったであろうフォークソングの数々

しかも、私が20~30代の頃に興味を持った曲も数曲含まれている

その中に分からない曲があった

女性ボーカルで

 

最後の夜は二人とも信じたまま

涙にしないつもり でもやがて気が変わる

後悔はしていない 時だけが知ってる

きっとそうなるわ あなたとはお別れね

 

ひと耳惚れしてしまった

父親はこの曲が好きだからたまたまかかった時に急いで録音ボタンを押したんだろうと思って訊いてみると

「知らない曲も録っていた」と

歌詞検索にも引っかからない

この年代に詳しそうなサイトに尋ねてみても分からなかった

 

数年後、リサイクルショップでレコードを物色中

ジャンク品のEPを漁るのが好きでゴソゴソ見ていると後ろにLPを詰め込んであるラックがあった

普段あまりLPは見ないけど、一番手前にあったものが気になり何気なく歌詞カードを見てみたら

 

世の中にどれくらい曲があるのか知らないけど、こんなふうに出会えるもんなんだ

【きっとそうなるわ】